第二次世界大戦後にジャパニーズモダンと呼ばれるデザインの礎を創ったと言われる、インテリアデザイナーです。1955年に剣持勇デザイン研究所を開設し、1960年にホテルラウンジのためにデザインしたラタンチェアーが、日本の家具としては初めてニューヨークの近代美術館のパーマネントコレクションに選定されました。　

1961年三菱製作所に入社し1974年には取締役製造部長に就任しました。その後取締役内装事業部長や工場長、そして設計部長などを歴任したのち1996年に退社しました。2001年に大塚家具の顧問をするなどしましたが2009年には退任していて、中林デザイン研究所を開設し、銀合や皇室にホテルなどの内装工事や、家具の制作を手掛けています。

1961年にデンマークで生まれ、木工職人として経験を積み、デザインスクールにて家具デザインを学んだのち1991年に自身のデザイン会社を設立しました。木工職人でもあるので、職人とともに作品を仕上げていくというスタイルで、デンマークデザインミュージアムに作品が常設展示されています。数多くの賞も受賞しています。

1958年に剣持勇がデザインしたスツールは、シンプルな美しさとスタッキングが可能な機能性を併せ持っています。銀座松屋で行われたアパート生活展で初めて発表され、シンプルでスペースを取らないと爆発的にヒットをし、1990年には生産台数が100万脚を超え、2013年にグッドデザインのロングライフデザイン賞を受賞したベストセラー商品です。

デンマークのデザイナーであるソーレン･ウルリック･ピーターセンが木製家具職人のためにデザインしましたが、機械化が難しく生産が打ち切られていたのを、秋田木工がリデザインしました。職人の手によって曲がった三次元の曲線と、不規則な角度で交わる部材を接合して再現し、2015年にグッドデザイン賞を受賞したチェアです。

シンプルで直線的なフォルムで構成されたモダンなデザインですが、秋田木工の椅子の中で特にパーツも作業工程も多くて、細部にまで計算された椅子です。座面にはウェイビングテープを使用していて、耐久性がより優れた構造で、美しく軽いだけでなく洗練されたデザイン性と、匠の技が織りなす逸品は中林幸夫がデザインしました。